1.評価対象プロジェクト名:サンタクルス県北部橋梁建設計画 |
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2. |
国 名: |
ボリビア共和国 |
実施機関名: |
道路公団 |
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3.援助形態:
一般プロジェクト無償 1995~97年度 21.75億円 |
4.評価実施機関名: 在ボリビア日本国大使館 |
5.現地調査実施期間: 2002年3月19~20日 |
6.プロジェクトの分野:運輸・交通 |
7.政策目的又は政策の方向性:
洪水による水害被害軽減、洪水時の交通確保
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8.プロジェクトの目的:
ボリビア共和国において「第2次道路整備計画」に位置付けられている国道9号線のグアビラ~オキナワ間の橋梁建設計画である。この道路区間は農業生産地と近郊の都市を結ぶ主要幹線であるが、河川の流れをせき止める形となり、河川の上流側が氾濫を起こし、洪水被害が発生していた。これらの原因は河川を横断している排水構造物の不足である。ボリビア共和国政府はこれらの原因を解消するためには、橋梁建設により通水断面(河川の水を通過させるための面積)を拡大し、洪水時の道路交通の確保、水害対策にも資するため本計画を要請したものである。 |
9.評価結果:
1992年の規模の水害に際して農産物への被害、出荷への影響を軽減できるようになった。また、水害の排水改良により、年間を通じての道路交通の確保、地域住民の生活物資などの安全輸送が可能となった。また、地域住民のみならず、東西交通としての本幹線道路を利用するサンタクルス州全体に裨益は及んでいる。
橋梁及び取り付け道路の維持管理については、補修が必要な箇所は、「主要幹線道路定期メンテナンス計画(道路公団(SNC:道路の管理者)が定期的に実施しているメンテナンス計画)」により補修を実施していた。橋梁の点検は定期的に実施している。また、重量超過車に対しては検査をし、法律により罰金(3万ボリビアノス:約47万円)を徴収する措置をとっている。完成後5年を経過しているが維持管理も十分であり、現時点では当初目的が達成されている。
リオグランデ川以東に地域開発があり、国道9号線の重要性は、特にサンタクルス都市圏へのアクセスにおいて、将来増大すると思われる。
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10.提言:
道路管理部局が橋梁の点検を実施しているが、点検項目を標準化し全国的に統一することが望ましい。また、水害被害の定量的把握のために洪水時データ(雨量、湛水状況)の管理が重要である。今後も、維持管理予算の継続的な確保、良好な管理システムの運営を行う必要がある。
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