ボリヴィア共和国
道路網整備計画(パンド県)
(2000年3月、経済開発省運輸通信航空次官)
<プロジェクト概要>
援助形態 |
無償資金協力 |
協力年度 |
86年度、5.1億円、87年度、10億円 |
相手国実施機関 |
道路公団(SNC)
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協力の内容 |
ボリヴィア北部のパンド県において道路網を整備するため、道路事業を行う道路公団(SNC)に対して、道路整備用建設機材及び輸送機材を供与することによって、地域の発展と各地域への連結を可能にするものである。
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<評価要旨>
1.効率性及び目標達成度
目的地に安全に到達する道路を備えることができ、産物の生産地から流通販売中心地への輸送に便益している。主要道路は全線にわたって砂利が敷かれ、農村道もその延長の40%に砂利が敷かれた。
本計画は1988年度から1997年度にわたってその目的を達成し、道路網の100%を復旧することができた。供与機材はその損傷の度合いが年々激しく稼働率が落ちており、1999年度は22.53%で過去最低の稼働率となった。
2.インパクト
計画は、ポルベニール~ペーニャ・アマリージャ間道路を通じて県内各部(各地方)と県都の接続、及び県都と国内各地との接続を可能にした。計画は地域の著しい発展を可能にしたほか、保健・医療や教育部門に関連する政策も改良された道路に支えられて進展した。
3.計画の妥当性
本計画の実施により、パンド県の北部地方の発展に大きく寄与した。
4.自立発展性
本計画の実施に当たっては、機材管理システムと維持管理システムのコンピューター管理システムを整備して、常にモニタリングすることで計画の実施作業を補完し、これらの情報は毎月道路公団本部に送付された。同様に、事務管理に関しても経理管理システムが整備され、さらに、マネージメント・システムが新たに加えられた。
5.環境及びジェンダーヘの配慮・影響
計画名も示しているように、道路は既に存在していたことにより、道路の復旧が及ぼす環境影響は、自然環境には直接作用しなかった。また、計画に於いては女性の維持管理要員は雇用しなかったが、経理部門の管理に秘書1名と補助スタッフ3名を契約雇用した。
6.将来他のプロジェクトを実施する場合に教訓として活かされる事項
今日まで、道路の維持管理や改修を実施するための計画コストが100%承認されたことはなく、県道路局が作成する運営予算を尊重し履行するための管理システムを導入すべきであろう。また、部品、燃料、潤滑油、タイヤ、無限軌道(キャタピラ)や補助要員の傭上などに関する予算を遵守すべきである。