評価年月日:平成25年3月8日
評価責任者:国別開発協力第三課長 貴島 善子
ガーナ共和国
配電設備整備計画
本計画は,ガーナ共和国ノーザン州タマレ地区及びブロング・アハフォ州スンヤニ地区において,電力の安定供給及び電化世帯数の増加を図るために配電設備の整備を行うもの。供与限度額は,16.86億円。
以下の事項が,ガーナ政府により実施される必要がある。
(1)本計画により整備される配電設備の維持管理を適切かつ継続的に実施すること。
(2)必要な人的手当及び予算措置を行うこと。
(1)ガーナ政府は,「中期国家開発計画:Ghana Shared Growth and Development Agenda (GSGDAⅠ)(2010-2013)」において,地理的,社会・経済階層的に分け隔てのない,国家全体的な発展に資する経済成長の促進を大目標に,民間部門の競争力を強化するため,ビジネス(投資)環境改善に向けた様々な施策を提示している。このうち,特に「農業の近代化と天然資源の管理」及び「インフラ整備」に重点的に取り組むこととしている。
(2)ガーナ政府は,2020年までに世帯電化率70%を達成すべく,全国電化計画等を定め電力供給の改善・整備を意欲的に進めてきているものの,包括的視点に立った全国レベルの計画がないことから,これまで一貫性を欠いた施設整備が行われる事例も見られた。
(3)このような状況を受け,我が国は,「配電部門マスタープラン策定調査」を実施し,本計画はその中で重要性が高いとされたタマレ及びスンヤニ地区において変電所の建設等を行うことにより,両地区への電力の安定供給に寄与するものである。
必要性,効率性,裨益効果等を総合的に勘案し,先方政府とも調整の上,要請された7サイトから2サイトに絞り込みを行った。
(1)電圧降下がタマレ地区25%,スンヤニ地区37%から10%程度に低減される。また,停電時間がタマレ地区125時間/年,スンヤニ地区27時間/年から,それぞれ88時間/年及び19時間/年に短縮される。
(2)電化世帯数がタマレ地区5,084世帯,スンヤニ地区4,577世帯から,それぞれ9,000世帯及び8,957世帯に増加する。
(3)安定した電力供給により,地域住民の生活環境が改善される。
(1)ガーナ政府からの要請書
(2)JICAの事業化調査報告書