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政策評価法に基づく事前評価書

評価年月日 平成21年3月11日
評価責任者 有償資金協力課長 宮原隆

1.案件概要

(1)供与国名
 インド

(2)案件名
 ホゲナカル上水道整備計画・フッ素症対策計画(フェーズ2)

(3)目的・事業内容
 本計画は、インド南部タミルナド州のうち、水不足及び地下水のフッ素汚染が著しいクリシュナギリ地区及びダルマプリ地区において、上水道施設の新設及びフッ素症対策を行うもの。

供与限度額 金利 償還(据置)期間 調達条件
170.95億円 1.2% 30(10)年 一般アンタイド

(注)コンサルタント部分は金利0.01%を適用。

(4)環境社会配慮、外部要因リスクなど留意すべき点

(イ)EIA(環境影響評価):EIAの作成は不要。

(ロ)用地取得及び住民移転:本計画のため、20.83ヘクタールの用地取得が必要であり、2009年3月までに完了予定。住民移転は発生しない。

(ハ)外部要因リスク:現地治安情勢。

2.資金協力案件の評価

(1)必要性

(イ)開発ニーズ
 クリシュナギリ地区及びダルマプリ地区は、年間降水量がインドの平均(1,250ミリメートル)を下回る815ミリメートルであるため、利用可能な表流水が不足していることに加え、人口増加による水需要の増加に伴い、上水需給のアンバランス及び地下水の過剰汲み上げ・枯渇が生じている。このような状況を踏まえると、本件のニーズは大きい。。

(ロ)我が国の基本政策との関係
 2006年6月に策定された「国別援助計画」においては、今後の対インドODAの重点目標として、(a)経済成長の促進(「経済成長を通じた貧困削減」を追求するためのインフラの整備等)、(b)貧困・環境問題の改善及び(c)人材育成・交流拡大(強固な二国間関係の構築を念頭)を掲げている。本計画は、衛生環境の改善という観点から、上記(b)に合致する。

(2)効率性
 本計画の実施において進捗状況を適切に監理することにより、案件の効率性が確保される。

(3)有効性
 本計画の実施により、増加する水需要に対応する安全かつ安定的な上水道サービスの提供を図り、もって地域住民の生活環境の改善に寄与することが期待される。さらには、インドの経済・社会発展を通じた我が国との二国間関係の強化が期待される。

3.事前評価に用いた資料、有識者等の知見の活用

 要請書、これまでの国際協力銀行環境社会配慮ガイドライン(http://www.jica.go.jp/environment/guideline/archives/jbic/index.html 他のサイトヘ)、その他国際協力機構より提出された資料。
 案件に関する情報は、交換公文締結後公表される外務省の約束状況に関する資料及び案件概要(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index/anken/zyoukyou.html)、借款契約締結後公表される国際協力機構のプレスリリース(http://www.jica.go.jp/press/index.html 他のサイトヘ)及び事業事前評価表(http://www.jica.go.jp/activities/evaluation/before.html 他のサイトヘ)を参照。
 なお、本案件に関する事後評価は実施機関である国際協力機構が行う予定。

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