2024年版開発協力白書 日本の国際協力

(4)地方自治体との連携

日本の地方自治体には、これまでの地域住民向けの公共サービス提供経験から、上下水道、廃棄物処理、保健衛生・母子保健、社会福祉、農業普及、初等・中等教育、職業訓練、環境保全、公共交通といった分野で、豊富なノウハウと人材が蓄積されています。日本政府は、同様の開発課題を有する開発途上国のために、地方自治体職員を専門家として派遣したり、無償資金協力案件の実施に自治体職員の関与を確保するなどして、地方自治体の技術・ノウハウを展開する形の開発協力に取り組んでいます。一例として、カンボジア・プノンペンでは、内戦の影響で壊滅的な状況にあった上水道施設が、北九州市上下水道局の1999年からの技術協力により、24時間水道水が飲める「プノンペンの奇跡」を実現しました。北九州市の協力は、地方都市にも広がりを見せ、現在は、全国の水道セクターを対象とした水道事業計画策定の協力が行われています。

また、日本政府は、日本の地域の活性化や国際化の促進のため、地域の産業を含め、地方自治体の海外展開を積極的に推進しています。外務省・JICAは、こうした地方自治体のために、草の根技術協力事業に地域活性型を設けて、開発途上国への技術移転を地方自治体と共同で実施するなどしています。

さらに、全国15か所に設置されているJICA国内拠点は、「地域と開発途上国の結節点」として、市民、NGO、地方自治体、民間企業等の多様なアクターとの連携を強化し、国際協力に関する情報提供等、地域の特色をいかした多様な事業を展開しています。また、JICAは、地方自治体や地域のNGOとのパイプ役として、国際協力調整員を地方自治体の関係機関に配置しており、44都道府県において様々な国際協力活動を推進しています。

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