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「コンゴ民主共和国東部の帰還民に対する再統合支援計画」に対する無償資金協力について

平成19年3月16日

  1. 1.我が国政府は、国連高等難民弁務官事務所(UNHCR)等が行う「コンゴ民主共和国東部の帰還民に対する再統合支援計画(the Reintegration Assistance Program to Returnees in the Eastern Provinces of the Democratic Republic of the Congo)」の実施に資することを目的として、総額9億700万円の紛争予防・平和構築無償資金協力を行うことを決定し、このための書簡の交換が、3月16日(金曜日)(現地時間、同日)、コンゴ民主共和国の首都キンシャサにおいて、我が方佐藤正明在コンゴ民主共和国臨時代理大使と先方ユーセベ・ウンソク在コンゴ民主共和国UNHCR地域代表(Mr. Eusebe HOUNSOKOU, Regional Representative of UNHCR in the Democratic Republic of the Congo)との間で行われた。
  2. (1)1997年、クーデターによりモブツ長期政権が倒れた後も内政の混乱が続き、1998年には近隣諸国も介入した紛争が勃発した。その結果約330万人以上の国民が死亡し、約225万人の難民、国内避難民が発生した。2002年、和平合意が成立し、2003年にこの同意に基づく暫定政権が成立した。その後、2006年7月、独立以来45年にして初めての本格的な民主化選挙となる大統領選挙第1回投票及び国民議会選挙が実施され、2006年12月、カビラ大統領が就任した。

    (2)こうした中で、2005年から合計約8万人の難民が帰還し、2006年には、約4万人の難民が帰還したとされている。大統領選挙を含む一連の選挙プロセスが2006年末に終了したことから、今後大規模な帰還が予想されており、帰還先コミュニティーにおける帰還民の定着が急務となっている。帰還先の整備が進まないまま帰還が続いた場合、帰還民が再び難民や国内避難民となってしまう可能性も否定出来ず、コンゴ民における平和構築のためには、大統領選挙を含む一連の選挙プロセスが終了したこの時期に帰還先における支援を実施することが極めて重要である。

  3. (3)このような事情を背景として、UNHCRは本件計画を策定し、日本を含む国際社会に協力を要請したものである。

  4. 本件計画を通じて、国内避難民に対する緊急物資支援、再定住支援、地域の能力構築等を図ることにより、コンゴ民主共和国東部における帰還民の定着が促進され、同国の平和の定着に資することが期待される。

(参考)
 コンゴ民主共和国は、アフリカ中部に位置し、人口は約5,400万人、一人当たりGNI(国民所得)は約120米ドルの国である。

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