
インドネシア共和国に対する無償資金協力(貧困農民支援)に関する書簡の交換について
平成19年3月12日
- 我が国政府は、インドネシア共和国政府に対する「貧困農民支援」として、2億円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月12日(月曜日)、ジャカルタにおいて、我が方海老原紳駐インドネシア国大使と先方プリモ・アルイ・ジュリアント外務省アジア・太平洋・アフリカ総局長(Mr. Primo Alui Joelianto, Director General for Asia Pacific and African Affairs, Department of Foreign Affairs)との間で行われた。
- インドネシアでは地方住民の大多数が農業に従事しており、その多くは耕作面積が0.25ha以下の貧困・小規模農民である。主食であるコメの生産は1998年のアジア経済危機の後不安定となり貧富の格差も拡大した。このため、インドネシア政府は、農業開発計画(2004年から2009年)を策定し、食糧安全保障の強化や農民生活の改善を図る努力を行っている。
このような状況の下、インドネシア政府は、コメの生産を促進するため、貧困農民に対する支援として肥料を調達するために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきた。
今回の支援による肥料の配布方法については、スマトラ沖地震の際に、津波被害を受けたアチェ州の貧困レベルの高い地域の農家を対象に廉価で販売する計画である。
本件無償資金協力の実施により、インドネシアの貧困・小規模農家の食糧生産の増加が図られ、同国の食糧自給率が向上するとともに、津波で被害を受けたアチェ州の復興が促進することが期待できる。
- 我が国は、平成17年度より、従来までの「食糧増産援助」を「貧困農民支援」に名称を変更するとともに、裨益対象を貧困農民・小規模農民とすることを一層明確化しつつ、食糧生産の向上に向けた途上国の自助努力を支援していくこととした。
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