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モルドバに対する無償資金協力(セクタ-・プログラム無償資金協力)について

平成19年3月5日

  1. 我が国政府は、モルドバ共和国政府に対し、3億円の無償資金協力(セクタ-・プログラム無償資金協力)を行うこととし、このための書簡の交換が、3月5日(月曜日)、モルドバの首都キシニョフにおいて、我が方馬渕睦夫駐モルドバ大使(ウクライナにて兼轄)と先方イーゴル・ドドン経済貿易大臣(H. E. Mr. Igor DODON, Minister of Economy and Trade)との間で行われた。
  2. 1991年のソ連からの独立以降、モルドバ共和国はCIS(独立国家共同体)諸国の中で最も深刻な経済的困難を経験した国の1つである。ソ連時代からの伝統的な取引・支払い関係の崩壊により国営企業は機能を停止し、他方で価格が国際水準に上昇したことにより国民経済は破綻した。加えて、ロシアおよびウクライナ系住民の多い沿ドニエストル地域が分離独立を主張し武力衝突に至ったことも経済危機からの復興が進まない要因となっている。
  3. モルドバ共和国政府は、貧困削減、ミレニアム開発目標の達成に向けて努力しており、2004年から2006年の中期的な戦略である経済成長・貧困削減ペーパー(EGPRSP)を策定しており、2004年12月には同国議会によって承認されている。同ペーパーでは、持続可能かつ包括的な経済成長、貧困と不平等の削減、経済発展への貧困層の参加拡大、人間開発に重点が置かれており、貧困層に好条件を与える持続した長期的経済発展の実現のため、マクロ経済安定の維持や農村経済の改善等の構造改革に取り組んでいる。
  4. 今回のセクタ-・プログラム無償資金協力は、このような経済の構造改革に取り組んでいるモルドバを支援するもので、この改革の一層の推進に必要な商品を購入する代金の支払いのために使用される。また、モルドバ政府により積み立てられる見返り資金は同国の中小企業開発に使用される。                     

(参考)モルドバ共和国
 首都:キシニョフ
 位置:西側をルーマニア、北側、東側をウクライナと接する。
 面積:約3万4,000平方キロメートル(関東と同程度)
 人口:約420.6万人(四国と同程度)
 一人あたり国民所得:約880米ドル(2005年世界銀行発表)(沿ドニエストルを除く)

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