国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

ブータンに対する無償資金協力(貧困農民支援)について

平成19年1月24日

  1. 我が国政府は、ブータン王国政府に対し、「貧困農民支援」として、2億4,000万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、1月24日(水曜日)、インドのニューデリーにおいて、我が方榎泰邦駐ブータン王国大使(インドにて兼轄)とダゴ・ツェリン駐日大使(H. E. Mr. Dago Tshering,Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Kingdom of Bhutan to Japan)との間で行われた。
  2. ブータンでは、農業はGDPの3割を占め、労働人口の8割が従事する基幹産業であるが、主要食用作物の生産量は国内需要を満たしていない。同国は、食糧の増産による食糧自給率の向上と食糧の安全保障を重要政策目標としているが、国全体が険しい山岳地帯であり、限られた農地の中で生産性を向上させるためには、農業の機械化により農作業を効率的なものにする必要がある。そのため、農業機械化の促進を目標達成の最重要課題として掲げているが、同国の国家財政上の理由により、独自で農業機械化を十分行うことは困難な状況である。
  3. こうした状況下、これまで我が国の貧困農民支援により同国が調達した農機(日本製トラクター)は、小回りが利き、丈夫で、操作が簡単なことから需要が非常に高く、農業機械化の原動力となっている。また、ブータン国内の民間市場は未発達であることから、同国の農業機械化政策において我が国の貧困農民支援は非常に重要なものとなっている。今年度の供与品目は二輪トラクターで、農業機械の活用による生産性の向上や農民の収入増加が期待される。

(参考)ブータン王国
 首都:ティンプー
 面積:約4万6,500平方キロメートル(九州の約1.1倍)
 人口:約75万人(2004年ブータン政府資料)
 一人あたり国民所得:約760米ドル(2004年世界銀行発表)

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