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スリランカに対する無償資金協力「新マナー橋建設及び連絡道路整備計画(詳細設計)」について

平成19年1月16日

  1. 我が国政府は、スリランカ民主社会主義共和国政府に対し、「新マナー橋建設及び連絡道路整備計画(詳細設計)」(the Project for Construction of New Manner Bridge and Improvement of Causeway)の実施に資することを目的として、総額3,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、1月16日(火)、コロンボにおいて、我が方荒木喜代志駐スリランカ国大使と先方ジャヤスンドラ財務・計画省次官(Dr. P. B. Jayasundera, Secretary, Ministry of Finance and Planning)との間で行われた。
  2. (1)スリランカでは政府とタミル過激派(LTTE)との20年以上に渡る民族紛争の結果、北・東部地域のインフラ整備が大きく遅れ、地域住民の生活向上や経済の発展に対する大きな制約要因となっている。

    (2)本案件が対象とする同国北部州に位置するマナー県(人口約10万人)は、県の面積の7%に満たないマナー島に県人口のほぼ半数の約5万人が居住し、県庁等の政府関連施設、病院、学校等の公共施設も同島に集中しているが、橋梁及び連絡道路(コーズウェイ)が同島と本島を結ぶ唯一の交通手段であり、かつ、上水道も本道路に沿って敷設されていることから、右橋梁及び連絡道路が同島の住民にとってまさに生命線となっている。

    (3)しかしながら、1930年に建設された橋梁(約100m)は1990年に中央経間が落橋した。現在は仮設の橋梁が架けられているものの、その幅員は4mと狭く、また、橋脚の損壊が激しいことから、右仮設橋は落橋寸前の大変危険な状態にある。

    (4)また、1918年に建設された連絡道路(約3.5km)は、擁壁護岸の倒壊等の劣化が激しく、更に一部の箇所では雨期の満潮時に冠水が生じるなど、車両・歩行者の安全な通行の障害となっている。

    (5)このような背景の下、同国政府は、マナー島と本島を結ぶ新マナー橋の建設及び連絡道路の整備を目的とする無償資金協力を我が国に要請してきたものである。

  3. 本件協力の実施により、落橋の危険性や幅員の拡幅による車両の転落及び脱輪の危険性が除去され、安全で安定した人及び物資の輸送が可能となり、スリランカの中でも所得の低い周辺地域の住民生活が向上することが期待される。

(参考)
 スリランカは、インド洋に位置し、人口は約1967万人、一人当たりGDPは1197米ドルの国である。

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