平成19年1月11日
- 我が国政府は、モルドバ共和国政府に対し、「貧困農民支援(2KR)」として、2億3,000万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、1月11日(木曜日)、同国の首都キシニョフ市において、我が方馬渕睦夫駐モルドバ国大使(ウクライナにて兼轄)とアナトル ゴロデンコ農業食品産業大臣(Mr. Anatolie GORODENCO,Minister of Agriculture and Food Industry of the Republic of Moldova)との間で行われた。
- 肥沃な土壌に恵まれたモルドバの農業は主要な産業の一つであったが、1991年の独立以後、旧ソ連の経済システム崩壊の影響により、農業生産に必要な資機材の投入が途絶えたため、経済に占める農業の割合は減っていった。その後、モルドバ政府が農地の私有化促進による活性化を図った結果、現在では土地をリース購入して農地を保有する中・小規模農家が各地に誕生しつつある。しかし、これらの農家はいずれも低所得であり、また民間農機ディーラー及び民間金融機関におけるクレジット制度も未整備という状況もあって、農家が自ら農機の調達や最新技術の導入を行うことは困難である。
- こうした状況下、我が国の貧困農民支援(2KR)は農業機械の有効な調達手段となっている。今年度の供与品目はコンバインハーベスターと乗用トラクターの2品目となっており、近代的な農業機械を活用することにより生産性の向上、農民の収入増加が期待される。
(参考)モルドバ共和国
首都:キシニョフ
位置:西側をルーマニア、北側、東側をウクライナと接する。
面積:約3万4,000平方キロメートル(関東と同程度)
人口:約420万人(四国と同程度)
一人あたり国民所得:約880米ドル(2005年世界銀行発表)