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エルサルバドルに対する無償資金協力について

平成18年12月22日

  1. 我が国政府は、エルサルバドル共和国政府に対し、「日本・中米友好橋建設計画(proyecto de la Construcción del Puente de la Amistad del Japón y Centroamérica)」の実施に資することを目的として、2,000万円を限度とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が12月21日(木曜日)、エルサルバドルの首都サン・サルバドルにおいて、細野駐エルサルバドル大使とフランシスコ・エステバン・ライーネス・リバス外務大臣(Lic. Francisco Esteban Lainez Rivas, Ministro de Relaciones Exteriores de la Republica de El Salvador)との間で行われた。
  2. メキシコと中米7カ国(グアテマラ、ベリーズ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ)では、中米地域の経済統合、持続可能な発展と住民の生活水準の向上を目指し、2001年にプエブラ-パナマ計画(PPP)を策定した。その中で中米地域を東西に結ぶ太平洋回廊と、エルサルバドルのラ・ウニオン港とホンジュラスのコルテス港を南北に結ぶ大洋間ロジスティック回廊(ドライカナル路線)を陸上交通の最重要路線として位置づけている。
     しかし、この2つの回廊の交差地点付近に架かっているゴアスコラン橋は、車道幅員が7.3メートル、許容総重量24.5トンしかなく、交通のボトルネックとなっているだけではなく、老朽化に伴い安全上大きな問題を抱えている。さらに、我が国の有償資金協力により同橋の近郊にラ・ウニオン港が建設される予定となっており、今後同橋の交通量が更に増える(1日当たり約3,000→3,500台)ことが予想されている。
     本橋の管理をしているホンジュラスとエルサルバドルでは、財政事情から新たな橋の建設を行うことができない状況にあることから、両国政府は、ゴアスコラン橋に代わる国境橋(日本・中米友好橋:橋長170メートル)の建設につき、我が国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
     本計画の実施により、同橋梁を通行できる車両重量が増大(24.5トン→40.8トン)すること等から、エルサルバドルとホンジュラス間の国境の物流が促進されるとともに、ラ・ウニオン港の改修等の相乗効果により、中米諸国間の物流及び経済関係の発展に資することが期待される。
     本計画は、エルサルバドル及びホンジュラス両国に対する広域開発無償資金協力として実施決定しているものであり、今回はそのうちのエルサルバドル政府に対する無償資金協力に係る書簡が交換されたものである。ホンジュラスとの間の書簡は、11月30日に交換済みである。

(参考)
 エルサルバドルは、中米国の一つであり、人口は650万人。農業、繊維産業を主要産業としている。1人当たりの国民所得は、2,377米ドル。

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