
ガーナに対する無償資金協力(「アッパーウエスト州基礎的医療機材整備計画(The Project for Improvement of Fundamental Medical Equipment in Upper West Region)」)について
平成18年11月28日
- 我が国政府は、ガーナ共和国政府に対し、総額1億6,300万円を限度とする無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、11月28日(火曜日)、アクラにおいて、我が方中村温在ガーナ国臨時代理大使と先方ナナ・アドゥ・ダンクワ・アクフォ=アドゥ外務・地域協力・NEPAD大臣(Nana Addo Dankwa Akufo-Addo, Minister for Foreign Affairs, Regional Cooperation and NEPAD)との間で行われた。
- ガーナは西アフリカの中央部に位置する人口約2100万人の国であり、1人当たりGNI(国民総所得)は約380ドルと低い水準にある。このため、ガーナ政府は国家開発計画「ガーナビジョン2020」を策定し、「健康状態の向上と健康における不平等の解消」を目指している。
ガーナの保健指標は、政府の取組により改善傾向にあるものの、出生1000あたり5歳未満児死亡数が95と依然高い数字を示しており、本件で対象としているアッパーウエスト州においては出生1000あたり5歳未満児死亡数が208とガーナ国内でも最も劣悪な状況にある。
同州では、住民への基礎的保健サービスの向上は大きな課題であり、特に医療施設(病院、保健所等)において基本的な医療機材が不足しているために適切な医療サービスが提供できず、また救急車両や通信機器等の機材が不足しているために、地域医療体制が構築されていない。従ってこれらの問題の解決が住民への保健サービスを向上させる上で、喫緊の課題となっている。
このような状況のもと、ガーナ政府は、住民医療の改善に必要な機材(手術台・分娩台等)及び地域医療体制の改善に必要な機材(救急車輌等)の調達等に必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
この計画の実施により、対象地域の医療サービス及び地域医療体制が改善される。
- なお、本支援は、昨年4月に開催されたアジア・アフリカ首脳会議において小泉純一郎総理大臣(当時)が表明したアフリカ支援の一環として実施されるものである。