平成18年11月27日
(2)ラオスは2020年までに開発途上国(LDC)から脱却するとの長期国家開発目標を掲げており、ラオス政府が2004年に策定した「国家成長・貧困撲滅戦略(NGPES)」において、運輸インフラ整備が重点分野に位置づけられている。また、ラオス政府が本年策定した2006年~2010年を対象とする「第6次社会経済5カ年計画」では、社会経済開発のためのインフラ整備が課題とされている。
(3)ラオスを南北に縦断する国道13号線は、ラオス国内主要都市ほぼ全てを通過する最重要幹線であり、我が国を始めとする国際機関の支援を受け、首都ビエンチャン以南の13号線区間は2車線全天候型道路として整備が完了している。他方、本件ヒンフープ橋は、首都ビエンチャンとラオス北部の中心都市であるルアンパバーンを結ぶ区間上に位置しているが、1939年の建設後、1990年代に上部工のみ改修されただけであり、橋脚は極めて老朽化し落橋の危険性をはらんでいる。また、現在の橋は幅員が狭く両車線の交互通行が出来ないため通行量が制限され、北部地域全般の発展の障害となっている。このような状況下、ラオスは、国道13号線の安全かつ円滑な交通を確保する目的で、同橋の建設のために必要な資金につき我が国に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(参考)・ラオス人民民主共和国は、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国であり、人口560万9,000人(2005年3月)、国民一人あたりのGDP(国内総生産)は491ドル(2005年)である。