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ザンビアの「マラリア対策計画」に対する無償資金協力について

平成18年11月16日

  1. 我が国政府は、ザンビア共和国政府に対し「マラリア対策計画」(The Project for Malaria Control)の実施に資することを目的として3億800万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、11月16日(木)ザンビアの首都ルサカおいて、我が方宮下正明駐ザンビア共和国大使と先方ンガンドゥ・マガンデ財務・国家計画大臣(The Honourable Ng'andu P. Magande, Minister of Finance and National Planning)との間で行われた。
  2. ザンビアの保健医療事情は、サハラ以南のアフリカ諸国の中でも劣悪であり、特に5歳未満児死亡率はサハラ以南のアフリカ諸国の平均が1,000人当たり171人であるのに対し、1,000人あたり182人(UNICEF, 2005)と高い数値を呈している。同国における主要疾患の中でもマラリアは、最も死亡率、罹患率が高く、1年間で約430万人の国民がマラリアに感染し、その内約5万人が死亡しているといわれていることから、マラリアは同国国民の健康に重大な影響を及ぼしているのみならず、経済発展における大きな阻害要因とみなされている。このような状況を改善すべく、同国政府はマラリア対策を「第5次国家開発計画」の最優先課題のひとつと定め、「国家マラリア戦略5ヵ年計画」の下、予防・啓発、診断、治療に亘る包括的対策を実施している。しかし同国の厳しい財政事情により右計画の実施に必要な蚊帳や診断機材を自国で賄うには限りがあり、特に蚊帳は、戦略目標を達成するのに現在300万帳が不足しているところ、その調達及び配布に必要な資金につき、同国政府は我が国に無償資金協力を要請してきたものである。
  3. 本件の実施により、マラリア監視郡に指定されている全国の10郡(チボンボ、チンゴラ、チパタ、サンフィア、チョングウェ、カプタ、イソカ、ムウィニルンガ、カロモ、セナンガ)において、妊産婦及び5歳未満児を中心に72万人分の蚊帳が供与され、これにより対象郡において国家マラリア戦略目標「2008年までに蚊帳の下で就寝する率80%」が達成されることが期待される。
  4. なお今回の支援は、昨年4月のアジア・アフリカ首脳会議等においてアフリカにおけるマラリア対策のために我が国が表明した1,000万帳の蚊帳の供与の一環として実施されるものである。

(参考)
 ザンビアは、総人口が1,150万人で、一人当たりGNIが400ドル(2004年)の低所得国(世銀ランク)である。

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