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ニカラグアの「ボアコ病院建設計画」に対する無償資金協力について

平成18年1月25日

  1. わが国政府は、ニカラグア共和国政府に対し、「ボアコ病院建設計画(el Proyecto para la Construccion del Hospital General en el Departamento de Boaco)(詳細設計)」の実施に資することを目的として、9,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が1月25日(現地時間1月24日)、マナグアにおいて、わが方加賀美充洋駐ニカラグア共和国大使と先方ノルマン・カルデラ・カルデナル外務大臣(Norman Caldera Cardenal,Ministro de Relaciones Exteriores de la Republica de Nicaragua)との間で行われた。

  2. (1)ニカラグアでは、内戦(1979年~1989年)終了後、着実な経済復興を見せているが、依然としてラテンアメリカ諸国内の最貧国であり、米州保健機構の統計では全人口の約50%が貧困層、約19%が極貧困層にある。また、内戦終了後の人口増加率は、平均3.9%と高い状況にあるため、医療及び保健水準が低い状況にある。
     ニカラグア政府は、保健セクターにおいて「国家保健計画(2004~2015年)」を策定し、「保健医療サービスへのアクセス拡大・質の改善」および「大西洋側地域における保健改革」を掲げた。さらに保健省は、「国家保健5ヶ年計画(2005~2009年)」を策定し、医療保健インフラのうち、早急に整備が必要な第二次病院を7つを選択し、その中でボアコ病院が優先的に整備すべき病院施設となっている。現ボアコ病院は、1988年以前、倉庫として使用されていた施設を応急に改修し使用したために、病院機能として不都合や施設自体の劣化が見られること、ボアコ県のみならず貧困度の高い北東部3県における中核病院としての位置づけを持つことから、同病院を緊急に整備することを決定し、新設を行うため、ニカラグア政府はボアコ病院建設計画を策定し、わが国に対して無償資金協力を要請してきたものである。

    (2)本件計画の実施により、新ボアコ病院が本来の機能を発揮し、ボアコ県および北東3県の中核病院となり、これらの県の住民に対して衛生的医療サービスが提供されることが期待される。

(参考)
 ニカラグアは中米5カ国の一つであり、人口は560万人、農牧業を主要産業としている。一人あたりのGNI(国民総所得)は748ドル(2003年、世銀)。

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