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東ティモールの「モラ橋改修計画(詳細設計)」に対する無償資金協力について

平成18年1月6日

  1. わが国政府は、東ティモール民主共和国政府に対し「モラ橋改修計画(詳細設計)」(the project for the Improvement of Mola Bridge)の実施に資することを目的として、2,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、1月6日(金曜日)、ディリにおいて、わが方小泉崇在東ティモール民主共和国臨時代理大使と先方アダルジザ・アルベルティナ・シャヴィエル・レイス・マグノ外務・協力副大臣(H.E. Ms. Adaljiza Albertina Xavier Reis Magno, Vice Minister of Foreign Affairs and Cooperation of the Democratic of Timor-Leste)との間で行われた。

  2. 東ティモールは国連による暫定統治を経て2002年5月20日に独立を果たし、「国家開発計画」に従い国際社会による支援のもとで国家運営を実施している。道路分野に関しては、道路・橋梁の改修や維持管理を行うことが開発目的とされている。
     首都のディリと農業開発の拠点である南部地域の主要都市スアイを結ぶディリ-スアイ道路は、国家開発計画「市場経済による国土の開発」の基盤となる流通網を整備する上で重要な幹線道路である。しかし、同道路のカーサとスアイの間に位置するモラ橋は、2000年に発生したモラ川の洪水により右岸側の約200メートルが流失したため、河川流量の少ない乾期には河床を通行せざるを得ず、また雨期の増水時には通行止めを余儀なくされている。モラ橋の流失は、東ティモール南部における経済発展の阻害要因となっている。
     このような状況の下、東ティモール政府は、ディリ-スアイ道路の交通を通年にわたり円滑に確保できるようモラ橋を架け替えるために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. 今回の無償資金協力により、モラ橋の工事に必要な詳細な設計データが整備されることとなる。
     モラ橋が完成すれば、天候に関わらずモラ川を渡ることができるため、ディリとスアイの交流や物流が安定するとともに、ディリ-スアイ道路の沿道住民約24万6千人の利便性向上や周辺地域の主要産業である農業の活性化が図られることが期待される。

(参考)
東ティモールは、面積約1万4,000平方キロメートル(岩手県程度)、人口約92.5万人(2004年)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)約388米ドル(2003年)の低所得国(世銀ランク)である。

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