平成17年11月30日
- わが国政府は、ベナン政府に対し、2億5,000万円を限度とする額の無償資金協力(食糧援助)を行うこととし、このための書簡の交換が11月30日(水曜日)、コートジボワール共和国のアビジャンにおいて、わが方塩口哲朗駐ベナン国大使(コートジボワールにて兼轄)と先方クリストフ・ベグボ駐コートジボワール・ベナン大使(Monsieur Christophe GBEGBO, Charge d’Affaires a. i. de l'Ambassade de la Republique du Benin en Republique de Cote d'Ivoire)との間で行われた。
- ベナンの伝統的主食は、トウモロコシやソルガムであるが、同国では、天水に頼る農業を行っており、降雨量等の自然条件の影響を受けやすい。このため、農業生産性は低く、安定的な生産ができないため、慢性的な食糧不足の状況にある。このような状況のもと、同国は食糧を完全自給できないため、貴重な外貨を食料の輸入に充てざるを得ない状況にある。近年、同国では米の需要が急激に伸びているが、米の自給率は3割程度であり、6万トンの不足が生じている。ベナン政府自身も西アフリカ稲開発協会からの支援を受けて、米生産の振興を図っているが、未だに自給には至っていない。このような状況から、ベナン政府は、わが国に対し、食糧援助の要請をしてきたものである。
- なお、今回の協力は、本年4月にインドネシアで開催されたアジア・アフリカ首脳会議において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカ支援の一環として実施されるものである。
(参考)
ベナンは西アフリカに位置し、総人口が690万人(2004年)で、一人当たりGDP(国内総生産)が530米ドル(2004年)である。