平成17年11月23日
- わが国政府は、ハイチ共和国政府に対して、国連児童基金計画(UNICEF)を通じ、総額2億300万円の無償資金協力を行うことを決定し、このための書簡の交換が、11月23日(水曜日)(現地時間22日(火曜日))、ポルトープランスにおいて、わが方二石昌人在ハイチ臨時代理大使と先方アドリアーノ・ゴンザレス=レゲラル在ハイチ・ユニセフ代表(Adriano GONZALEZ - REGUERAL, UNICEF Representative in Haiti)との間で行われた。
- ハイチ共和国においては、昨年2月以降、ジャン・ベルトラン・アリスティッド大統領の国外脱出等、国内政情が不安定であったが、国連決議第1529号および第1542号等に基づく国際社会の支援の下で、ボニファス・アレクサンドル暫定大統領およびジェラール・ラトルチュ首相が率いる暫定政権による政情安定化に向けての動きが着実に進行中であり、現在、新たな政権の樹立のための国内選挙プロセスが進行している。
しかしながら、政治的混乱は完全には収拾されておらず、不安定な治安と経済・社会情勢は続いており、ハイチの復興にかかる国際社会による支援の必要性は依然として高い。わが国としても、同国の医療・保健等の分野における国際的支援を速やかに実施する必要性に着目し、人道的見地から、同国における予防接種の実施を支援するために、ワクチンの供与等を内容とする今回の援助を実施することとしたものである。
- 今回の援助により、ハイチにおける予防接種実施体制の強化が図られ、乳幼児および妊産婦に対するワクチン接種を通じて、感染症対策の強化が期待される。
(参考)
ハイチ共和国はカリブ海に位置し、フランスを旧宗主国とする、人口約836万人、面積は約2万7,750キロ平方メートル、一人あたりのGNI(国内総所得)が440米ドル(世銀、2002年)の国である。