平成17年10月27日
- わが国政府は、ジブチ共和国政府に対し、3億円の無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力)を行うこととし、このための書簡の交換が、10月27日(木曜日)、アディス・アベバ(エチオピアの首都)において、わが方泉堅二郎駐ジブチ国大使(エチオピアにて兼轄)と先方イブラヒム・モハメド・カミル駐エチオピア・ジブチ大使(S.E.M. Ibrahim Mohamed Kamil, Ambassadeur Extraordinaire et Plenipotentiaire de la Republique de Djibouti en Ethiopie)との間で行われた。
- ジブチは、その厳しい自然環境により、国土の大部分が農業に適さず、主な収入源をジブチ鉄道による輸送、中継貿易、ジブチ港の港湾施設サービス、仏軍駐留に係わる収入に頼っている。一方で、周囲には、エリトリア、ソマリア、スーダンといった紛争国があり、これらの国々からの難民が流入している。依然として2~3万人のソマリア難民およびエティオピア難民が滞留し、ジブチ経済を圧迫しており、経済及び財政立て直しのため緊縮財政を余儀なくされている。
- このような状況を改善するため、ジブチ政府は、1996年以来、世銀、IMF等の協力の下、経済構造改善に取り組んでおり、2003年からは、貧困削減成長ファシリティ(PRGF)を実施するなど、マクロ経済安定化に向けた努力を行っている。また、財政赤字の削減、公務員数の削減、公営企業の民営化促進等を引き続き行っている。
- 今回のノン・プロジェクト無償資金協力は、ジブチ政府が同国の経済構造改善に必要な商品を輸入するために使用される。
- なお、今回の協力は、本年4月にインドネシアで開催されたアジア・アフリカ首脳会議において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカ支援の一環として実施されるものである。
(参考)
ジブチは東アフリカ地域に位置し、総人口が700万人(2003年)で、一人当たりGNI(国民総所得)が900米ドル(2002年)である。