平成17年8月29日
- わが国政府は、インドネシア共和国政府に対し「東ヌサトゥンガラ州橋梁建設計画」(the project for Bridge Construction in the Province of NUSA TENGGARA TIMUR)の実施に資することを目的として、9億3,800万円(平成17年度1億7,300万円、平成18年度3億6,600万円、平成19年度3億2,100万円、平成20年度7,800万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月29日(月曜日)、ジャカルタにおいて、わが方飯村豊駐インドネシア国大使と先方ヘリヤント・スプラプト外務省アジア・太平洋・アフリカ総局長(Mr. Herijanto Soeprapto, Director General of Asia Pacific and Africa, Department of Foreign Affairs)との間で行われた。
- インドネシア東部のティモール島に位置する東ヌサトゥンガラ州は、インドネシアで最も貧困な地域の一つであり、1人あたりの地域総生産が全国平均の3分の1以下に留まっている。同州の経済活動を向上させるためには、道路整備による人の交流や物流の改善が不可欠である。
現在、州内には州都クパンから島中央部の山岳地域を経由し、東ティモール国境に至る中央回廊が東西方向を結ぶ唯一の幹線道路として整備されている。しかし、大型車の通行規制や雨季における土砂災害時の通行止により円滑な交通・物流が行えない状況となっている。そのため、中央回廊を補完する幹線道路として海岸沿いの州道の整備が進められているが、2橋梁が未整備のため雨季には河川の水位上昇で交通がストップし、地域が分断されるなど交通・物流から地域住民の日常生活まで支障をきたしている。
このような状況の下、インドネシア政府は、幹線道路上の2橋梁(メヌ橋、ファトゥアットゥ橋)を新設するために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、乾季、雨季にかかわらず円滑な渡河が可能となるため、地方の幹線道路としての機能が向上するとともに、地域住民の基本交通手段が確保され、地域住民の日常生活の改善が期待される。
(参考)
インドネシアは、面積約190万5,000平方キロ、人口2億2,260万人(2004年)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)約971米ドル(2003年)である。