
エリトリアの「アスマラ-マッサワ間道路橋梁改修計画(第2期)」に対する無償資金協力について
平成17年8月8日
- わが国政府は、エリトリア政府に対し、「アスマラ-マッサワ間道路橋梁改修計画(第2期)」(the Project for Rehabilitation of Bridges on the Asmara-Massawa Road)の実施に資することを目的として、3億9,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月8日(月曜日)、ケニアのナイロビ市において、わが方宮村智在ケニア共和国大使と先方モハメド・アリ・オマロ駐ケニア共和国エリトリア国特命全権大使(Mohamed Ali OMARO, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the State of Eritrea to the Republic of Kenya)との間で行われた。
- アスマラ-マッサワ間道路は、エリトリアの首都アスマラと国内最大のマッサワ港を結び、エリトリアの輸入物資のほぼ全ての輸送を担う最重要路線である。この路線は1930年代に建設され、独立後1997年までにEUの協力を得て同国政府により改修が行われたが、路線上にある5橋梁については、予算、機材、技術力の不足により改修が行われていない。5橋梁は建設後60年以上も経過し老朽化が著しく、重車輌の通過により損傷・劣化が進み、交通・物流に大きな支障をきたしており、経済活動の障害となっている。また、紛争後の復興、開発に不可欠な物資の輸送を確保する観点からも、本5橋梁の改修は喫緊の課題となっている。
このような状況の下、エリトリア政府は、このアスマラ-マッサワ間道路にある5橋梁の改修および架け替えにつき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。なお、今回の第2期目では、3橋梁の整備(改修と架け替え)をその対象とする。
- この計画の実施により、輸出入物資の流通を活性化し、紛争後の復興、開発に不可欠な物資の輸送が確保されるほか、周辺地域の住民約108万人に対して、安定的な経済インフラが確保されることに寄与することが期待される。
- なお、今回の協力は、第3回アフリカ開発会議(TICAD III)において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカへの支援の一環として実施されるものである。
(参考)
- エリトリアの総人口は430万人で、一人当たりGNIが190ドル(2003年)の低所得国(世銀ランク)である。
- エリトリアの国土は、30年におよぶエチオピアからの独立闘争やその後の国境紛争により荒廃したが、2000年12月の和平合意の成立後、経済・社会インフラの復興に取り組んでいる。