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ツバルの「フナフチ環礁電力供給施設整備計画」に対する無償資金協力について

平成17年7月20日

  1. わが国政府は、ツバル政府に対し、「フナフチ環礁電力供給施設整備計画(the Project for the Upgrading of Electric Power Supply in Funafuti Atoll)」の実施に資することを目的として、総額9億2,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が7月20日(水曜日)、ツバルの首都フナフチにおいて、わが方飯野建郎駐ツバル大使(フィジーにて兼轄)と先方マーティア・トアファ首相(Hon. Maatia Toafa, the Prime Minister of Tuvalu)との間で行われた。

  2. フナフチは、ツバル国民の半数近くが生活し、また同国の政治、経済、さらに保健医療や教育等の行政サービスの中心として同国にとり重要な役割を果たしている。フナフチに電力を供給する設備は、英国およびEUにより整備されたものであるが、これらの設備は老朽化、また塩害により設備機能が低下している。その一方、国民の生活水準や行政サービスの向上等に伴いフナフチの電力需要は増加しており、電力供給施設は過負荷状態となっている。このため、発電設備、配電設備等の事故が頻発し、安定した電力供給に支障を来しているほか、電力需要の伸びに供給力が追いつかないため、近年は供給制限を実施せざるを得ない状況となっている。
     このような脆弱な電力供給体制は、ツバルの政治、経済活動に支障をおよぼしているとともに、行政サービスの実施や市民生活にも影響を与えるものであり、ツバル政府も「発電設備の新設による供給力の確保」、「配電設備の更新による供給信頼性の確保」を至急の課題としているが、財政難のため課題の達成は困難な状況にある。
     このような状況のもと、ツバル政府は、発電施設の新設、配電設備の更新を内容とした「フナフチ環礁電力供給施設整備計画」を策定し、わが国に対し無償資金協力を要請したものである。

  3. この計画の実施により、発電設備および送電設備の機能低下による事故停電や供給力不足による計画停電の回避が図られ、フナフチ市民に対し安定した電力供給が実現することとなる。

(参考)
 ツバルは太平洋島嶼国の1つであり、面積は約262平方キロメートル、人口は約3.8万人である。

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