平成17年4月1日
- わが国政府は、ホンジュラス共和国に対する「全国公衆衛生検査所機材整備計画」(Proyecto de Equipamiento de la Red de Laboatorios de Salud Publica para la Vigilancia, Investigacion y Control de Enfermedades Infectocontagiosas)の実施に資することを目的として、1億4,600万円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、4月1日(金)(現地時間 3月31日)、テグシガルパにおいて、わが方長沼始駐ホンジュラス国臨時代理大使と先方レオニダス・ロサ・バウティスタ外務大臣(Mr. Leonidas Rosa Bautista、 Secretario de Estado en el Despacho de Relaciones Exteriores de la Republica de Honduras)の間で行われた。
- ホンジュラス共和国における疾病構造は、熱帯に起因する微生物繁殖による各種感染症が上位を占めている。2002年の疾病数は上位から急性呼吸器症候群、下痢症、高血圧症、マラリア、デング熱となっている。また、近年、結核、マラリア、HIV/エイズ等の疾患が急激に増加しており、これらの再発等も確認されている。
ホンジュラスにおける感染症に対する検査体制は、保健省保健監視総局の傘下にある中央検査所がトップとなり、8つの保健行政区の検査所が中心となっているが、適切な検査を行うために必要な機材の不足・老朽化により、検査サービスが満足に出来ていない状況にある。
このため、ホンジュラス政府は、感染症サーベイランスの臨床検査の強化を目的として、中央検査所および8カ所の地域検査所の検査機材および中央検査所における研修用機材の整備に必要な資金に付き、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- 本件の実施で調達される機材により、ホンジュラスの公衆検査所の診断の速度と精度が向上することでよりよい検査サービスが提供できるようになる他、中央検査所の検査技師および従事者研修の質が向上することが期待される。
(参考)
ホンジュラスは人口が696万9千人で、農林牧畜業を主要産業とする。一人あたりのGNI(国民総 所得)は970ドル(世銀、2003年)。