
インドに対する円借款の供与(2004年度分)について
平成17年3月29日
- 我が国政府は、インド政府に対し、総額1,344億6,600万円を限度とする額の円借款を供与することとし、このための書簡の交換が、3月29日(火)、ニューデリーにおいて、我が方榎泰邦駐インド国大使と先方マンカド財務省次官補(S.G.Mankad, Additional Secretary, Department of Economic Affairs, Minisitry of Finance)との間で行われた。
対象案供及び与限度額
(1)デリー高速輸送システム建設計画(第六期) 192億9,200万円
(2)北カランプラ超臨界火力発電所建設計画(第一期) 159億1,600万円
(3)ラジャスタン州小規模灌漑改善計画 115億5,500万円
(4)タミールナド州植林計画(第二期) 98億1,800万円
(5)カルナタカ州持続的森林資源管理・生物多様性保全計画 152億900万円
(6)ガンジス川流域都市衛生環境改善計画(バラナシ) 111億8,400万円
(7)バンガロール上下水道整備計画(第二期第一段階) 419億9,700万円
(8)ウッタル・プラデシュ州仏跡観光開発計画 94億9,500万円
1,344億6,600万円
- 対象案件の概要
(1)デリー高速輸送システム建設計画(第六期)
デリーにおいて深刻化している交通渋滞や大気汚染問題に対応する総合的な大量高速輸送システムを建設する。
(2)北カランプラ超臨界火力発電所建設計画(第一期)
インド東部ジャルカンド州において、設備出力1,980MW(666MW×3)の超臨界石炭火力発電所を建設する。
(3)ラジャスタン州小規模灌漑改善計画
インド西部ラジャスタン州に点在する既存の小規模灌漑施設を改修する(灌漑面積約9万ヘクタール)。
(4)タミールナド州植林計画(第二期)
インド南部タミールナド州において、住民参加型の植林を通じて森林を拡大・再生させ、事業地域の貧困層の所得向上を支援する。
(5)カルナタカ州持続的森林資源管理・生物多様性保全計画
インド南部カルナタカ州において、住民参加型の植林を通じて森林を拡大・再生させ、事業地域の貧困層の所得向上を支援するとともに、生物多様性の保全を図る。
(6)ガンジス川流域都市衛生環境改善計画(バラナシ)
インド北部ウッタル・プラデシュ州バラナシ市において、ガンジス川の水質改善を図る下水道処理施設等を建設・改修する。
(7)バンガロール上下水道整備計画(第二期第一段階)
インド南部カルナタカ州の州都バンガロール都市圏における水需要増加に対応した上水道システムを整備する。
(8)ウッタル・プラデシュ州仏跡観光開発計画
インド北部ウッタル・プラデシュ州の仏跡観光ルートにおいて、観光基盤インフラを整備する。
- 供与条件
対象案件:(1)(3)(7)(8)
金利:年1.3%
償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
調達条件:一般アンタイド
対象案件:(2)
金利:年0.75%
償還期間:15年(5年の据置期間を含む。)
調達条件:一般アンタイド
対象案件:(4)(5)(6)
金利:年0.75%
償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
調達条件:一般アンタイド
- 今回の円借款の供与により、これまでに我が国がインドに供与した円借款の総額は、2兆4,768億1,500万円となる。