
カンボジアに対する円借款の供与について
平成17年3月16日
- わが国政府は、カンボジア王国政府に対し、「メコン地域通信基幹ネットワーク整備計画」(Greater Mekong Telecomunication Backbone Network Project)のため、30億2900万円を限度とする円借款を供与することとし、このための書簡の交換が3月16日(水)、プノンペンにおいて、わが方高橋文明駐カンボジア大使と先方ハオ・ナムホン副首相兼外務国際協力大臣(Mr. HOR Namhong, Deputy Prime Minister, Minister for Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia)との間で行われた。
- カンボジア政府は全ての州都を光ケーブルまたはマイクロ・ウェーブで結ぶ基幹送電路の整備を計画しており、なかでも人口の45%が居住する経済活動の中心地となっているコンポンチャムから首都プノンペン、さらにカンボジア唯一の外港であるシハヌークビル港につらなる中部地域の通信ネットワークの整備は、高い経済成長を遂げているこの地域の持続的な成長にとって必要不可欠のものとなっている。
今回実施する「メコン地域通信基幹ネットワーク整備計画」は、コンポンチャムから首都プノンペンを経てシハヌークビルに至る光ケーブルを敷設しこの地域の通信機能を改善させるものである。なお、この円借款は、2003年12月東京にて開催された日・ASEAN特別首脳会議において小泉純一郎総理大臣より表明したメコン地域支援策の一環として供与されるものである。
- 供与条件
(1)金利:年0.90%
(2)償還期間:30年(10年の据置期間を含む)
(3)調達条件:一般アンタイド
- 今回の円借款の実施により、同国内外の通信の効率化が見込まれ、カンボジアにおける経済活動が促進されると同時に通信の信頼性が向上するほか、同国中部の地域開発、地域住民の生活水準の向上、ひいては同国の安定的発展の確保を通じてわが国をとりまく国際環境の安定化および二国間関係の緊密化に貢献することが期待される。
- なお、今回の円借款の供与により、これまでにわが国がカンボジアに対して供与した円借款の総額は138億0400万円となる。