
ラオスに対する円借款の供与について
平成17年3月7日
- わが国政府は、ラオス人民民主共和国政府に対し、「メコン地域電力ネットワーク整備計画」(Greater Mekong Power Network Development Project)のため、33億2,600万円を限度とする円借款を供与することとし、このための書簡の交換が3月7日(月)、ビエンチャンにおいて、わが方桂誠駐ラオス大使と先方ソムサワート・レンサワット副首相兼外務大臣(H.E.Mr.Somsavat Lengsavad Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Lao People's Democratic Republic)との間で行われた。
- ラオス国内の電力系統は、4つの独立した系統で構成されており、首都ビエンチャンが入る1系統を除いた3系統は需要に十分に対応するだけの電源がなく、タイからの電力輸入により電力需要が補われているため、これを代替し、それぞれ独立した送電線系統を連携する送電線の整備が急務となっている。
今回実施する「メコン地域電力ネットワーク整備計画」は、首都ビエンチャンから第2の都市であるサバナケットを中心とする中南部をつなぐ送電線の整備を行うことにより、ラオスの電力需給を改善させるものである。なお、この円借款は、2003年12月東京にて開催された日・ASEAN特別首脳会議において小泉純一郎総理大臣が表明したメコン地域支援策の一環として供与されるものである。
- 供与条件
(1)金利:年0.90%
(2)償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
- 今回の円借款の実施により、同国内および近隣の周辺諸国との電力融通の効率化が見込まれ、同国における輸入電力が減少すると同時に電力供給の信頼性が向上するほか、同国中南部の地域開発、地域住民の生活水準の向上、ひいては同国の安定的発展の確保を通じてわが国をとりまく国際環境の安定化および二国間関係の緊密化に貢献することが期待される。
- なお、今回の円借款の供与により、これまでにわが国がラオスに対して供与した円借款の総額は124億1,900万円となる。