
スリランカに対する円借款の供与について
平成17年3月4日
- わが国政府は、スリランカ民主社会主義共和国政府に対し、「ワウニア・キリノッチ送電線修復計画」のため、12億7,800万円を限度とする円借款を供与することとし、このための書簡の交換が、3月4日(金)、コロンボにおいて、わが方須田明夫駐スリランカ国大使と先方ジャヤスンダラ財務計画省次官(Dr. P. B. Jayasundera, Secretary, Ministry of Finance and Planning)の間で行われた。
- 本計画は、長年にわたる紛争により破壊されたままのスリランカ北部の電力関連設備(送電線・変電所)の復旧を行うことにより、紛争による影響を被った地域の住民の生活水準を向上させ、同国における和平プロセスの促進を通じた同国の安定的な発展に貢献するものである。
なお、同国に対しては、昨年11月に第36次円借款供与のため交換公文を締結したところ(供与限度額266億3,100万円)であるが、本計画はこれとは別にスリランカ政府から要請を受け、紛争により破壊された施設復旧の緊急性、他ドナー支援により実施される関連事業との相乗効果等を勘案し、追加的供与を行うものである。
- 供与条件
対象案件:
(1)金利:年0.75%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
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今回の円借款の実施により、紛争による影響を被った地域の住民の生活水準の向上を通じ、同国の和平プロセスを促進することにより、同国の安定的な発展を確保し、わが国の海上交通の要衝でもある南アジア地域の安定、更には、わが国と同国の二国間関係の緊密化に貢献する。
なお、本件円借款には、昨年3月に新設した平和の構築のための優先条件(金利が0.75%である等通常よりも緩やかな条件)を適用する。
- 今回の円借款の供与により、これまでにわが国がスリランカに供与した円借款の総額は、6,504億5,300万円となる。