
ウズベキスタンに対する円借款の供与について
平成16年8月26日
- わが国政府は、ウズベキスタン共和国政府に対し、「タシグザール - クムクルガン鉄道新線建設計画」(Tashguzar - Kumkurgan New Railway Line Construction Project)のため、163億5,900万円を限度とする円借款を供与することとし、このための書簡の交換が8月26日(木)、タシケントにおいて、わが方川口順子外務大臣と先方サファーエフ・サディク外務大臣(Mr. Safaev Sodiq, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Uzbekistan)との間で行われた。
- ウズベキスタンの鉄道網は旧ソ連時代に建設されたものであり、同国の各地方を結ぶ基幹路線のいくつかは隣国を経由しており、今回の円借款の対象分については、現在トルクメニスタン領(Talimarjan - Kelif区間)を経由している路線が国境通過や機関車付替え等のために地域の鉄道輸送にとり障害となっている。
このような状況の下、今回実施する「タシグザール - クムクルガン鉄道新線建設計画」は、ウズベキスタン南部のカシカダリア州タシグザールとスルハンダリア州クムクルガンを結ぶ鉄道新線(222km)を建設し、あわせて既存区間のリハビリ(31km)を行うことにより、同国南部とその他の地域をつなぐ鉄道路線の輸送コストの低減や、輸送時間および国境通過時の税関手続や機関車付け替えに要する時間の短縮を図るものである。
- 供与条件
本邦技術活用条件(STEP)を適用。
(1)金利:年0.40%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む)
(3)調達条件:日本タイド
- 今回の円借款の実施により、同国および近隣の周辺諸国からの物資輸送の効率化が見込まれ、同国における物資の流通が促進されると同時に輸送の信頼性が向上するほか、同国南部の地域開発、地域住民の生活水準の向上、ひいては同国の安定的発展の確保を通じてわが国をとりまく国際環境の安定化および二国間関係の緊密化に貢献することが期待される。
- なお、今回の円借款の供与により、これまでにわが国がウズベキスタンに対して供与した円借款の総額は975億5,200万円となる。