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カメルーン共和国の「零細漁業センター整備計画」に対する無償資金協力について

平成17年3月15日

  1. わが国政府は、カメルーン共和国政府に対し、「零細漁業センター整備計画(Project d' Amenagement d' un Centre de Peche Artisanale)」の実施に資することを目的として、4億円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が3月15日(火)、ヤウンデにおいて、わが方國枝昌樹駐カメルーン大使と先方アンリ・アングル予算担当経済・財務副大臣(Henri ENGOULOU, Ministre delegue aupres du Ministre de l' Economie et des Finances charge du budget)との間で行われた。

  2. 本計画の対象サイトであるムボア・マンガ水揚げ場は、首都ヤウンデ、商都ドゥアラへの水産物供給拠点となっている。また、FAO(国連食糧農業機関)が、1997年に実施した可能性調査では、ムボア・マンガ水揚げ場があるオセアン県クリビ市周辺の水域は、資源が豊富で今後も漁獲量の増大が見込まれることから、総合的な零細漁業基地としてのムボア・マンガ水揚げ場の開発が提言されている。
     現在のムボア・マンガ水揚げ場は漁獲物保存用の氷・保冷庫、漁業資機材の保管場所、漁具等の修理場、衛生的な荷捌き場や魚販売所といった基本的な漁業基盤施設が整備されていない。現在の水揚げ場の地盤は水面とほとんど変わらないためぬかるんでおり、輸送に困難を来しているだけでなく非衛生的である。また、現在ある施設の一部は、土台の高さが水面以下となっているために基礎部分の浸食が進んでおり、建物崩壊の危機に陥っている。
     このような状況の下、カメルーン政府は、ムボア・マンガ水揚げ場を衛生的で安全な高さまで整地を行い、製氷施設・荷捌き場等の流通インフラおよび漁船修理場等の整備を行う「零細漁業センター整備計画」を策定し、この計画の実施のための水産基盤施設の建設に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、氷の供給による漁獲物の鮮度の向上による零細漁民の収入増大や、水揚げ・荷捌き場の衛生状況の向上、漁船・漁具の維持管理能力の向上が期待される。

(参考)
 カメルーンは、アフリカ大西洋岸のギニア湾に面しており、面積は約47万5千km2、総人口は1,544万人、一人当たり国民総所得が560ドル(2002年)の低所得国(世銀ランク)である。
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