国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

アゼルバイジャンに対する無償資金協力(食糧増産援助)について

平成17年3月9日

  1. わが国政府は、アゼルバイジャン共和国政府に対し、食糧増産援助の実施を目的として、2億円を限度とする額の無償資金協力(食糧増産援助)を行うこととし、このための書簡の交換が、3月9日(水)、バクーにおいて、わが方安部忠宏駐アゼルバイジャン大使と先方イスマット・アバソフ農業大臣(Mr. Ismat ABASOV, Minister of Agriculture of the Republic of Azerbaijan)との間で行われた。

  2. アゼルバイジャンは、比較的農業条件に恵まれ、食糧生産の潜在能力が高いが、旧ソ連邦時代は計画経済によって、綿花、ブドウ、たばこ、野菜、果樹等の生産が重視される農業政策が採られ、これらの生産物やその加工品は旧ソ連の各地に輸出されていた。一方、小麦をはじめとする食糧は他の地域からの輸入に大きく依存する構造が確立されていた。
    このため、独立後、アゼルバイジャン政府は食糧の自給率向上を農業政策の柱の一つとしてきたが、現在も食糧の多くを輸入に依存する状態であり、主食である小麦の自給率は直近の統計では65%となっている。加えて、農業機械は、旧ソ連時代に投入された機材であり、機材の老朽化が著しいため、収穫のロスや作業効率の悪さから刈り残しが生じているが、同国の財政難や農家の資金難から、これらの農業機械の更新が進んでいない。このような状況の下、アゼルバイジャン政府は主要作物である小麦の食糧増産を目的として、農業機械の調達のために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. わが国は、食糧生産の向上を目指す開発途上国の自助努力を支援するために、食糧増産援助を通じて、必要な農業資機材を供与しており、この計画の実施により、アゼルバイジャンにおける小麦の作物の早期の自給達成に寄与することが期待される。

(参考)
アゼルバイジャン共和国は、コーカサス地域に位置し、人口は約840万人、一人当たりGNI(国民総所得)は約810ドルの国である。
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