
モロッコの「道路保守建設機械訓練所機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成17年2月7日
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わが国政府は、モロッコ王国政府に対し、「道路保守建設機械訓練所機材整備計画」(le projet de remise a niveau de l' Institut de formation aux engins et a l’entretien routier) の実施に資することを目的として、3億8,200万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、2月7日(月)、ラバトにおいて、わが方日向精義駐モロッコ国大使と先方カリム ゲラブ設備運輸大臣(Karim GHELLAB, Ministre de l'Equipement et du Transport, Royaume du Maroc)との間で行われた。
- モロッコ政府は、あらゆる経済活動の基盤である道路の整備事業に力を入れており、地方村落道路の整備強化等を目指す年間道路整備計画を策定した。
「道路保守建設機械訓練所」は、モロッコ政府の要請を受けたわが国の無償資金協力(平成3~4年度)により設立され、これまでモロッコ国内のみならず仏語圏アフリカ諸国の研修生も対象に、建設機械の整備、運転操作および管理・行程計画策定、並びに道路の保守に関する技術者を育成してきた。しかしながら、近年の建機類の大型化・電子化の進展に伴って、同訓練所の研修用機材は既に旧式のものになりつつあるが、予算上の制約から機材整備が行えない状況にある。
このような状況の下、モロッコ国政府は、研修に用いる道路建設用機材、整備工場用機材および土木試験室用機材を調達する本計画を策定し、その実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- 本計画の実施により、同訓練所における研修内容が効率的かつ実践的なものに改善され、技術者育成が強化されるとともに、年間道路整備計画が推進され、都市・地方間の貧困格差が縮小し、かつ、新たな道路技術者の雇用創出が期待される。
- なお、今回の協力は、2003年に東京で開催された第3回アフリカ開発会議(TICAD III)において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカへの支援の一環として実施されるものである。
(参考)
モロッコは、アフリカ大陸の北西部に位置し、44万7,000平方km(日本の国土の約1.2倍)の国土を有しており、総人口が3,060万人、一人当たりGNI(国民総所得)が1,190ドル(2002年)である。