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ガボンの「ランバレネ零細漁民センター整備計画」に対する無償資金協力について

平成16年8月12日

  1. わが国政府は、ガボン政府に対し、「ランバレネ零細漁民センター建設計画(Le Projet d'amenagement d'un centre de peches artisanales a Lambarene)」の実施に資することを目的として、3億1,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月12日(木)、リーブルビルにおいて、わが方藤原定駐ガボン国大使と先方ジャン・ピン国務大臣、外務・協力・仏語圏大臣(Son Excellence Monsieur Jean PING, Ministre d' Etat, Ministre des Affaires Etrangeres, de la Cooperation et de la Francophonie)との間で行われた。

  2. ガボン国民一人あたりの年間水産物消費量は約45kgに上り、動物性蛋白質の約半分は水産物による。また、同国の漁獲量の約4分の1は河川等での漁業によるものであり、淡水魚への嗜好は非常に強く魚価も高い。特に内水面漁業最大の漁場であるオゴエ川および付近の湖沼で漁獲された魚類は、オゴエ川沿岸に位置するランバレネ市に搬送され、仲買人に販売されている。
     しかしながら、集荷量の日変動が激しく、仲買人の購買希望量と一致しないことが多いため、供給不足・過剰が日常的に起こっており、適切な鮮度維持施設がない状況にある。また、乾季には漁獲量が増大するが、流通段階での鮮度維持が困難であるため、過剰供給された漁獲物は価格の低い燻製品にされるか廃棄され、漁獲物の安定供給ができない状況にある。

  3. このような状況の下、ガボン政府はオゴエ川流域で漁獲される魚類の流通を改善し、水産物の鮮度維持と安定的な供給を確保することを目的に、「ランバレネ零細漁民センター整備計画」を策定し、水揚施設の建設や製氷機等の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものであり、これは、わが国と同国とは民間漁業協定が締結されている等、水産分野において良好な関係にあることから、実施することとするものである。

  4. この計画の実施により、リーブルビル市や内陸部へ流通する水産物の品質向上および安定的供給が確保され、また漁業者の収入増加が期待される。

    (参考)ガボンは、アフリカ西部に位置し、面積は約26万7,667km2(日本の約2/3)、人口は約123万人、一人あたりのGNI(国内総所得)は約3,160米ドルである。
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