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サモアの「職業訓練学校拡充計画」に対する無償資金協力について

平成16年8月12日

  1. わが国政府は、サモア政府に対し、「職業訓練学校拡充計画(the Project for Upgrading and Extension of Samoa Polytechnic)」の実施に資することを目的として、9億200万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月12日(木)、アピアにおいて、わが方齋藤正樹駐サモア国大使と先方フィアメ・ナオミ・マタアファ教育・スポーツ・文化大臣(Honourable Fiame Naomi Mataafa, Minister of Education, Sports and Culture)との間で行われた。書簡交換式にはトゥイラエバ・サモア首相および日・PIF域外国対話に出席のためにサモアに滞在中の阿部正俊外務副大臣も出席した。

  2. サモア職業訓練学校は、同国唯一の高等職業訓練教育機関である。約500人の訓練生が在籍しており、これまで毎年約260名の専門職および技術職を国内の公共機関および民間企業に送り出している。
     近年、サモア職業訓練学校は、産業界からの要望を同校の訓練コースに取り入れることを目的として、産業助言グループを設置し、必要に応じて有識者による助言を得て訓練コース内容の近代化に努めている。しかしながら、サモア職業訓練学校の施設は築後30年を経過していることから、老朽化が進行し、機材の陳腐化や必要数の不足を来しており、産業界からの要望に応えるだけの効果的な教育・訓練の実施が困難な状況となっている。
     また、サモア政府は、同国の高等教育機関の整理・統合を進めており、その一環としてサモア職業訓練学校と国立大学の合併が行われる予定であり、同校の早急な整備が必要となっている。
     このような状況の下、サモア政府は、「職業訓練学校拡充計画」を策定し、技術学科および商業・教養学科に対する訓練施設、国立大学との合併を視野に入れた管理施設、それら施設に対する必要機材の整備に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、老朽化した施設および機材が整備され、産業界のニーズにあった訓練環境および訓練内容が実現し、同国の労働者レベルが向上し、結果として産業・経済発展につながることが期待される。

    (参考)サモアは、赤道の南約1,200km、日付変更線のすぐ東に位置する島嶼国で、面積は約2,935km2(鳥取県よりもやや小さい)、人口は約17.6万人である。
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