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キリバスの「第二次タラワ環礁電力供給施設整備計画」に対する無償資金協力について

平成16年7月9日

  1. わが国政府は、キリバス共和国政府に対し、「第二次タラワ環礁電力供給施設整備計画(the Project for Upgrading of Electric Power Supply in Tarawa Atoll(Phase-II))」の実施に資することを目的として、7億9,600万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が7月9日(金)、タラワにおいて、わが方飯野建郎駐キリバス国大使と先方ターム・ビリボ外務次官(Mr. Teem Biribo, Parmanent Secretry for Foreign Affairs and Immigration)との間で行われた。

  2. キリバスの電力需要は、ディーゼル発電により賄われているが、その多くは老朽化し、電力供給力は需要を大きく下回る状況となっている。そのため計画停電が頻発し、潜在的な需要課程は約400戸存在するほか、電圧低下が10パーセント以上に達しており、電気器具の故障を誘発している。
     高圧配電線についても、容量が不足しているため、配電損失が約16%生じており、効率的な電気供給が阻止されている。
     キリバス公共事業公社は、2004年に自己資金で1,250kWのディーゼル発電機の増設を行うこととしているが、この増設を行っても、需要を十分に賄うだけの電力の供給は困難である。また、発電機を停止する余裕がないことから、定期的に行う必要のある発電機のオーバーホールができないため、発電機の寿命を縮めてしまう問題も発生している。
     このような状況の下、キリバス政府は、ディーゼル発電機(1,400kW)の増設および高圧配電網の整備を目的とした、「第二次タラワ環礁電力供給施設整備計画」を策定し、わが国に無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、キリバスの電力供給の安定化および効率化が図られることが期待される。

    (参考)
     キリバスは赤道と日付変更線の交点を中心に、ギルバート、フェニックス、ラインの各諸島からなる島嶼国で、面積は約720k?(対馬程度)、人口は約9万人である。わが国は、キリバスの排他的経済水域(EEZ)内で、年間約4万t程度のかつお・まぐろ類を漁獲している。
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