
ソロモンの「国際空港修復計画」に対する無償資金協力について
平成16年7月2日
- わが国政府は、ソロモン諸島国政府に対し、「国際空港修復計画(the Project for Restoration of International Airport)」の実施に資することを目的として、7億200万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が7月2日(金)、ホニアラにおいて、わが方久保克彦駐ソロモン国臨時代理大使と先方ローリー・ホクシー・チャン外務大臣(Hon. Laurie Hoksi Chan, Minister of Foreign Affairs of the Government of Solomon Islands)との間で行われた。
- ソロモンのガダルカナル島にあるホニアラ国際空港は、同国唯一の国際空港であるとともに国内航空路線網の中心でもあり、部族紛争により疲弊した同国の経済復興に欠かせない旅客・貨物の空の窓口となっている。
しかしながら、滑走路は約20年間大規模な補修が行われていないため、舗装の劣化が進行しており、国際民間航空機関(ICAO)は使用しないよう勧告を行っている。また、滑走路灯の28%、進入灯の48%がそれぞれ破損しているため不点灯の状態にあり、夜間の離発着に際する灯火の機能および規格を満たしておらず、航空会社からも早期改善の要望があがっている。他方、同空港は島嶼国であるソロモンにとって、交通・運輸、観光等の各分野における要地であることから、やむを得ず危険な状態のまま使用しているのが現状である。
このような状況の下、ソロモン政府は、ホニアラ空港の滑走路舗装および航空灯火の修復を目的とした「国際空港修復計画」を策定し、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、航空機運航の安全性の確保および空港維持管理・補修費の大幅な軽減が期待される。
(参考)
ソロモンはミクロネシアに所属する、約千の島々からなる島嶼国で、面積は約2万9,785k?(岩手県の約2倍)、人口は約50万人の後発開発途上国である。主要産業は農林水産業。