
ベトナムの「第二次中部地方橋梁改修計画(第2期)」に対する無償資金協力について
平成16年7月1日
- わが国政府は、ベトナム社会主義共和国政府に対し、「第二次中部地方橋梁改修計画(第2期)」(the Project for Reconstruction of Bridges in the Central District(Phase II))の実施に資することを目的として、9億5,600万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月1日(木)、ハノイにおいて、わが方服部則夫駐ベトナム国大使と先方ダオ・ディン・ビン交通運輸大臣(H.E. Mr. DAO DINH BINH, Minister of Transport)との間で行われた。
- ベトナム政府は、ドイモイ(刷新)政策の下、持続的な経済成長を目標に、インフラ整備を重要な課題としている。ベトナム政府が策定した「2020年までの道路開発計画」では、地方道路について、北部の山岳地域、中部の険しい山岳地域およびメコンデルタ地域を対象に整備目標が掲げられており、現在のところ、同国内においても開発が最も遅れ、経済的にも最も貧しい中部地方の橋梁建設と整備が緊急課題として残されている。
中部地方の地方道路における橋梁は、老朽化した橋、落橋の可能性の高い橋、仮設の橋、重量制限がある橋のいずれかに該当し、また道路によっては橋が未整備な箇所もあることから、中部地方の農村から地域外への物流の障害となっているほか、洪水時には地域住民の孤立化も招き住民の生命と安全を脅かしている。
このような状況の下、ベトナム政府は「第二次中部地方橋梁改修計画」を策定し、この計画のため、中部地域18省の地方道路(省道、郡道、村道)における中小規模の橋梁の架け替えおよび新設のために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、6橋梁が建設され、既存道路の円滑で安全な交通が確保されるほか、住民による落橋に対する不安が解消され、中部地方18省の住民の生活・産業水準の向上が期待される。
(参考)
ベトナム社会主義共和国は、東南アジアに位置し、国土面積は32万9,241平方キロ、総人口約8,020万人(2003年)、1人あたり国民総所得(GNI)が約410ドル(2003年)の低所得国(世銀ランク)である。