国別地域別政策・情報 国別約束(年度別交換公文(E/N)データ)

マケドニアの「スコピエ周辺地域給水改善計画」に対する無償資金協力について

平成16年6月18日

  1. わが国政府は、マケドニア旧ユーゴースラビア共和国政府に対し、「スコピエ周辺地域給水改善計画」(the Project for Improvement of Water Supply in Skopje Outskirts)の実施に資することを目的として、総額6億9,700万円(平成16年度2億7,100万円、平成17年度4億2,600万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月18日(金)、スコピエにおいて、わが方橋本宏駐オーストリア国大使と先方アグロン・ブジャク運輸・通信大臣(Mr. Agron BUXHAKU, Minister of Transport and Communications of the Former Yugoslav Republic of Macedonia)との間で行われた。

  2. マケドニアは、対ユーゴ経済制裁、コソヴォ紛争、国内アルバニア系武装勢力との紛争等、1990年代から旧ユーゴ紛争の直接的・間接的影響を受け、国内経済および政府の財政は急激な悪化と停滞を迎えた。このため、2002年3月に対マケドニア支援国会合が開催される等、国際社会の参加により紛争後の復興支援が行われており、わが国も積極的に支援している。
     しかしながら、マケドニアでは都市部周辺地域や山間村落部での給水関連整備は進捗が遅れており、著しく老朽化した水道網、または浄化されていない井戸や河川からの水を直接利用していることから、汚染水に起因する水系疾患が発生しており、特に人口増加が著しいスコピエ周辺においては、その整備は衛生対策の観点からも必要性、緊急性が高い。
     このような状況の下、マケドニア政府は劣悪な給水事情を改善するため「スコピエ周辺地域給水改善計画(詳細設計)」を策定し、この計画の実施に必要な資金につき、わが国政府に対して、無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、スコピエ周辺の7郡20村落の受益者3万2,435人が衛生的で安定した水の供給を受けることが可能となるほか、汚染水を飲用することがなくなることにより、水因性疾病罹患者数の低減が期待される。

    (参考)
     マケドニア旧ユーゴースラビア共和国は、中東欧に位置し、人口は約210万人、一人当たりGNI(国民総所得)は1,700ドルの国である。
このページのトップへ戻る
目次へ戻る