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インドの「ポリオ撲滅計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について

平成16年5月31日

  1. わが国政府は、インドにおける「ポリオ撲滅計画」(the Project for the Eradication of Poliomyelitis)の実施に資することを目的として、ユニセフ(国際連合児童基金)に対し、7億9,800万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が5月31日(月)、ニューデリーにおいて、わが方榎泰邦駐インド国大使と先方エルマ・マノンコート在インド・ユニセフ代表代理(Ms. Erma Manoncourt, Officer-in-charge, the UNICEF office in India)との間で行われた。

  2. インド政府は、ユニセフおよびWHO(世界保健機構)の指導の下、1995年よりポリオ・ワクチンの全国一斉投与(NID)を実施し、ポリオ撲滅に向けて取り組んでいる。この結果、1994年には5,881件であったポリオ報告例が2001年には268件に減少した。しかしながら、2002年には1,599件が報告されており、その後の全国一斉投与の強化等により2003年には218件に減少したものの、インドにおけるポリオの増加および隣国への感染が危惧されているとともに、WHOが中心となって進めているポリオ根絶計画においても最大の対象国となっている。このような状況にもかかわらず、人口約10億人の同国では、全土の5歳以下の児童を対象とした本計画には膨大なワクチン量が必要となるため、自国だけで投与を継続していくことは財政的に困難な状況にある。
     このような状況の下、インド政府およびユニセフは「ポリオ撲滅計画」を策定し、この計画の実施のためのポリオ・ワクチン等の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、インドの約2,100万人の児童に対するワクチン接種が可能となる。なお、今回の協力は世界からポリオを撲滅するため、わが国が表明した約8,000万ドルの支援の一環として供与するものである。

    (参考)
     インドは、南西アジアに位置し、人口10億2,700万人、国民1人あたりのGNI(国民総所得)は約480ドルである。
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