
モーリタニアに対する無償資金協力(食糧援助)について
平成16年5月6日
- わが国政府は、モーリタニア・イスラム共和国政府に対し、3億円を限度とする額の無償資金協力(食糧援助)を行うこととし、このための書簡の交換が5月6日(木)、セネガル共和国のダカールにおいて、わが方中島明駐モーリタニア国大使(セネガルにて兼轄)と先方モハメド・エル・モクタール・ウルド・モハメド・ヤフヤ駐セネガル・モーリタニア国大使(S. E. Monsieur Mohamed El Moctar OULD MOHAMED YAHYA, Ambassadeur de la Republique Islamique de Mauritanie au Senegal)との間で行われた。
- モーリタニアでは、農業は労働人口の約55%(約60万5千人)が従事し、国内総生産(GDP)の27%を生産する重要な産業の一つである。しかしながら、国土の大部分(約85%)が砂漠地帯に属するという極めて厳しい環境の中で農業が営まれており、耕作可能な地域は同国南部のセネガル河流域に限られている。また、同国では約3%の高い人口増加率、干ばつ・砂漠化の進行およびバッタ被害等の影響により食糧総需要の約60%を輸入に依存するという構造的な食糧不足の状況にある。
このような状況の下、同国政府は、食糧不足に伴う米の購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- なお、今回の協力は、2003年に東京で開催された第3回アフリカ開発会議(TICAD III)において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカへの支援の一環として実施されるものである。
(参考)
モーリタニアは西アフリカ地域に位置し、総人口が282.9万人(2001年)で、一人当たりGNI(国民総所得)が360米ドル(2001年)の低所得国(世銀ランク)である。