インドに対する円借款の供与（2003年度分）について
平成16年3月31日
- わが国政府は、インド政府に対し、総額1,250億400万円を限度する額の円借款を供与することとし、このための書簡の交換が、3月31日（火）、ニューデリーにおいて、わが方榎泰邦在インド大使と先方マンカド財務省経済担当次官補（Mr. S. G. Mankad, Additional Secretary （Economic Affairs）, Ministry of Finance）との間で行われた。
対象案件の円借款供与限度額（1） デリー高速輸送システム建設計画（第5期） 592億9,600万円 （2） プルリア揚水発電所建設計画（第2期） 235億7,800万円 （3） ダウリガンガ水力発電所建設計画（第3期） 138億9,000万円 （4） レンガリ灌漑計画（第2期） 63億4,200万円 （5） クルヌール・クダッパ水路近代化計画（第2期） 47億7,300万円 （6） ウミアム第2水力発電所改修計画 19億6,400万円 （7） ジャイプール上水道整備計画 88億8,100万円 （8） ハリヤナ州森林資源管理・貧困削減計画 62億8,000万円 供与限度額 総額 1,250億400万円
- 対象案件の概要
（1）デリー高速輸送システム建設計画（第5期）
デリーにおいて深刻化している交通渋滞や大気汚染問題に対応するため、総合的な大量高速輸送システムを建設するもの。（2）プルリア揚水発電所建設計画（第2期）
西ベンガル州の深刻な電力不足を解消するため、プルリア地区に総電力900MW（225MW×4基）の揚水発電所を建設するもの。（3）ダウリガンガ水力発電所建設計画（第3期）
ウッタランチャル州の深刻な電力不足を解消するため、ダウリガンガ川に総電力280MWの流れ込み式水力発電所を建設するもの。（4）レンガリ灌漑計画（第2期）
インド東部オリッサ州にて計画されているレンガリ多目的事業のうち、左岸水路の30から71km地点までの灌漑施設（灌漑面積29,176ha）を建設するもの。（5）クルヌール・クダッパ水路近代化計画（第2期）
アンドラ・プラデシュ州のクルヌール－クダッパ間の灌漑システムの幹線水路等の新設・改修（灌漑面積11 0,500ha）を行うもの。（6）ウミアム第2水力発電所改修計画
メガラヤ州ウミアムのダム式水力発電所（9MW×2基、1970年運開）の発電設備を改修・更新するもの。（7）ジャイプール上水道整備計画
ラジャスタン州ジャイプール市における飲料水の需要増加に対応するため、同市内の2次送水システム（送水・配水設備）を整備するもの。（8）ハリヤナ州森林資源管理・貧困削減計画
ハリヤナ州において、住民参加型の植林を通して森林を拡大・再生させるとともに、事業地域の貧困層の所得向上を支援し、貧困削減を図るもの。
- 供与条件
対象案件：（1）、（2）、（3）、（4）、（5）、（6）、（7）
（1）金利：年1.3％
（2）償還期間：30年（10年の据置期間を含む。）
（3）調達条件：一般アンタイド
対象案件：（8）
（1）金利：年0.75％
（2）償還期間：40年（10年の据置期間を含む。）
（3）調達条件：一般アンタイド
- 今回の円借款の供与により、これまでにわが国がインドに供与した円借款の総額は、2兆3,423億4,9 00万円（うち、円借款に係る債務繰延額961億6,000万円）となる。