
トルコに対する円借款の供与について
平成16年3月12日
- わが国政府は、トルコ共和国政府に対し、「アンカラ給水計画」の実施のため、268億2,600万円を限度とする額の円借款を供与することとし、このための書簡の交換が、3月12日(金)、アンカラにおいて、わが方阿部知之在トルコ大使と先方イブラヒム・ハリル・チャナクジュ財務庁次官(Mr. Ibrahim Halil CANAKCI, Undersecretary of Treasury)との間で行われた。
- トルコでは、人口増加と同時に急速な都市化が進んでおり、首都のアンカラ市の人口は1990年から2000年の間に約27%増加し、水消費量増加との相乗効果により水需要はこの間約2倍に膨らむなど、地表水源開発は喫緊の課題となっている。
この計画は、ゲレデ川、マルクサ川に取水堰を設け、両河川の水を既設のチャムルデレ貯水池に導水し、あわせてチャムルデレ貯水池からイベディキ浄水場間の導水管増設、イベディキ浄水場の設備増設、およびその他水質維持設備等を整備するものである。
- 供与条件
(1)金利:年1.50%
(2)償還期間:25年(7年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド
- この計画の実施により、アンカラ市の住民(2000年時点で約339万人)に対して、年間約1.7億トンの水を供給し、2020年までの水需要を賄うことが可能となり、公衆衛生の改善が期待される。
- なお、今回の円借款の供与により、これまでにわが国がトルコに供与した円借款の総額は、4,589億4,700万円(うち、円借款に係る債務繰延額75億6,500万円)となる。