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アゼルバイジャンの「土地改良・灌漑機材整備計画」に対する無償資金協力について

平成16年3月30日

  1. わが国政府は、アゼルバイジャン政府に対し、「土地改良・灌漑機材整備計画」(the Project for Improvement of Equipment for Amelioration and Irrigation)の実施に資することを目的として、6億2,400万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月30日(火)、バクーにおいて、わが方藤原稔由在アゼルバイジャン大使とアビド・シャリホフ副首相(H.E. Abid Sharifov, Depty Prime Minister of the Republic of Azerbaijan)との間で行われた。

  2. アゼルバイジャンは、肥沃な土地と変化の多い気候に恵まれ、古くから農業が盛んである。農産物の9 0%は主に旧ソ連時代に開拓された灌漑地域で生産されており、用排水路の適切な維持管理(堆積する土砂の除去等)なくしては、同国の農業は成立しない。しかし、91年の独立後、経済の低迷、石油価格の暴落等により、同国の財政状況は厳しく、現在老朽化した機材の更新が困難な状況にあるため、水路の維持管理作業に支障を来し、用水および排水の効率が低下、農産物の生産に厳しい影響を与えている。
     そこで、このような現状を改善するため、同国政府は「土地改良・灌漑開発計画2004-2010」を作成し既設の灌漑排水施設改修計画等を打ち出しているが、厳しい財政状況のため、老朽化した機材の更新や機材の不足に対応できない状況が続いている。
     このような状況の下、同国政府は、我が国に対し、同国の主要農業生産地域であるサリヤン、サビラバード、サートゥリィ、ネフトチャラの4地区の灌漑整備に必要となる機材の供与について無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、灌漑用水路および排水路に対する維持管理(堆積する土砂の除去等)が適切に実施されるようになり、対象地域の農業生産が回復することが期待される。

    (参考)
     アゼルバイジャンはコーカサス地域に位置し、アルメニア、グルジア、ロシアおよびイランと国境を接している。また、国民一人あたりGNI(国民総所得)は710ドル(2002年)である。
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