
スワジランドに対する無償資金協力(食糧増産援助)について
平成16年3月26日
- わが国政府は、スワジランド王国に対し、食糧増産援助の実施に資することを目的として、1億4,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月26日(金)、プレトリアにおいて、わが方花田吉隆在スワジランド臨時代理大使(南アフリカにて兼轄)と先方ムプメレロ・シュロペ在南アフリカ共和国・スワジランド王国高等弁務官(Mr. Mpumelero J.N.Hlophe, High Commmissioner of the Kingdom of Swaziland to the Republic of South Africa)との間で行われた。
- スワジランドでは、農業が基幹産業であり、全農地の4割を占めるプランテーション(大規模農業)でサトウキビ、パルプ用樹木、柑橘類、パイナップル等が生産されている。
その一方で、同国全耕作地の6割を占める小規模農家は、主要食用作物であるトウモロコシ、小麦等を生産しているが、天水に頼る前近代的農業が営まれているため、生産量は国内需要に満たず、不足分を輸入することで補っている。このため同国政府は、食糧自給の達成を国家開発政策上の重要課題とし、主要食物栽培の近代化を目指す食糧増産計画の実施に取り組んでいる。
このような状況の下、スワジランド政府は、主要食用作物を生産する小規模農家の生産力向上を目的とした食糧増産を図るべく、農機具の購入およびソフトコンポーネント(機材の操作指導および維持管理指導)に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、スワジランドにおける、トウモロコシ等の主要穀物の安定供給に資することが期待される。
- なお、今回の協力は、第3回アフリカ開発会議(TICADIII)において小泉純一郎総理大臣が表明したアフリカへの支援の一環として実施されるものである。
(参考)
スワジランドは、地理的に南アフリカに三方を囲まれた1万7,000平方km(四国よりやや小さい)の国土を有する内陸国で、総人口が90万人、一人当たり国民総所得が1,300ドル(2001年)の低中所得国(世銀ランク)である。