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ネパールに対するセクタープログラム無償資金協力について

平成16年3月18日

  1. わが国政府は、ネパール王国政府に対し、「セクタープログラム無償資金協力」の実施のため、5億円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月18日(木)、カトマンズにおいて、わが方神長善次在ネパール大使と先方バヌ・プラサド・アチャリヤ大蔵省事務次官(Mr. Bhanu Prasad Acharya, Secretary,Ministry of Finance, His Majesty's Government of Nepal)との間で行われた。

  2. ネパールは国内総生産の4割、就業人口の8割を農業に依存していることから、国内経済は自然条件に左右されやすく不安定である。また、その他の主要産業である観光業についてもマオイスト(毛沢東主義を標榜する反政府組織)の武装闘争により治安状況が悪化し大きな打撃を受けていることにより、経済状況の悪化、政府財政の逼迫を招いている状況にある。
     このような状況の下、ネパール政府は、治安維持活動に注力しつつ貧困削減を目標として経済構造改善に取り組んでおり、わが国としても、こうしたネパール政府の努力に対し、国際社会と連携しつつ適切な支援を行う必要がある。

  3. 今回のセクタープログラム無償資金協力は、ネパールの経済構造改善努力を支援するために実施されるものであり、この資金は同国における経済構造改善に必要な商品の輸入代金支払いのために使用される。また、その見返り資金は、主にインフラ整備、保健、教育等のネパール政府が開発の重点分野として定めるプロジェクトに対して集中的に活用される。

    (参考)
     ネパール王国は約14万7,000平方kmの国土と約2,321万人の人口を有し、北はヒマラヤ山脈をはさんで中国と、南はタライ平原と呼ばれる東西に広がる平坦地でインドと国境を接する内陸国である。一人当たりのGDP(国内総生産)は約240ドルと発展段階の低い後発開発途上国であり、貧困削減が政府の最重要課題の一つである。
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