平成16年3月16日

1. わが国政府は、国連が3月9日（火）に発出したハイチ共和国支援についての緊急援助要請等を踏まえ、本16日（火）、ハイチ共和国政府に対して、世界食糧計画（WFP）を通じ、総額3億円の食糧援助を行うことを決定し、このための書簡の交換が、同日、ローマにおいて、わが方松原亘子在イタリア大使と先方ジョン・パウエルWFP事務局次長との間で行われる予定である。
   
   
2. ハイチ共和国においては、反政府武装勢力が主要都市を占拠し、ジャン・ベルトラン・アリスティッド大統領の国外脱出等、国内政情が不安定化する中、国連決議1529号等に基づく国際社会の支援の下で、ボニファス・アレクサンドル暫定大統領の就任、ラトルチュ暫定首相の任命等、政情安定化に向けての動きが着実に進行中である。しかしながら、政治的混乱に因る治安と経済・社会情勢の悪化により、食糧、医療、保健等の分野における国際的支援が急務となっており、わが国としても、人道的見地から、今回の援助を通じ、国際社会による支援の努力に参画することとしたものである。
   
   
3. 今回の援助により、ハイチにおける食糧不足が緩和されることが期待される。
   
   （参考）わが国による今回の援助額（約270万ドル）は、国連の緊急援助要請総額3,500万ドルの約7.8％に相当する。