
タジキスタンの「母子保健改善計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について
平成16年3月1日
- わが国政府は、タジキスタン共和国政府における「母子保健改善計画」(the Project for Improving Maternal and Child Health Care in the Republic of Tajikistan)の実施に資することを目的として、ユニセフ(国際児童基金)に対し、1億5,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、3月1日(月)、ドゥシャンベにおいて、わが方三好功一在タジキスタン臨時代理大使と先方杢尾雪絵在タジキスタン・ユニセフ代表との間で行われた。
- タジキスタンでは1991年の独立以降、政府と反政府勢力による内戦(97年に和平合意)や干ばつなどの自然災害等の影響により、経済状況は極めて厳しく、保健医療サービスの質は低下し、国民の健康状況は極めて不安定な状況にある。
このような中、タジキスタン政府は、WHO(世界保健機構)等国際機関との協力のもと、ヘルスケア改革プロジェクトを策定し、貧困層対策の実施、基礎的医療の改善等を含む保健サービスの改善を目標としているが、同国の厳しい人員削減および財政難により、円滑なプログラムの実施のためには国際的な支援が必要となっている。
このような状況の下、タジキスタン政府およびユニセフは「母子保健改善計画」を策定し、医薬品、資機材の調達等に必要な資金につき、わが国政府に対して無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、タジキスタン全土にて予防接種活動が可能となり乳幼児死亡率の低下など、同国の保健医療サービスの向上が期待される。
(参考)
タジキスタンは中央アジアに位置し、ウズベキスタン、キルギス、中国およびアフガニスタンと国境を接している。また、国民一人あたりGNI(国民総所得)が中央アジアで最も低い180ドル(2002年)である。