
キルギス共和国の「地方小児医療機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成16年1月16日
- わが国政府は、キルギス政府に対し、「地方小児医療機材整備計画」(the project for Improvement of Child Health Care in Rural Areas)の実施に資することを目的として、3億9,900万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が1月16日(金)、ビシュケクにおいて、わが方角崎利夫在キルギス大使と先方エミルラン・トロミルザエフ 財務省第一次官(Emirlan Toromyrzaev, First Deputy Minister of Finance)との間で行われた。
- キルギスでは、旧ソ連時代からの独立後、民主化・市場経済化を推進しているが、経済状況の悪化により国民の保健衛生状況に悪影響を及ぼしており、特に母子保健分野においては、乳児死亡率が近隣諸国より高い水準にあるため、母子に対する保健医療の改善が急務となっている。
このため、キルギス国政府は保健医療改善計画「マナス保健計画」を1996年に策定し、基礎医療を中心とした新しい医療体制の構築等により、母子保健にかかる保健指標の改善および地域間格差の是正を図ることとしている。
このような状況の下、キルギス国政府は地方の母子保健医療水準の向上を目的として、「地方小児病院医療機材整備計画」を策定し、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、小児部門の診断に必要な医療機材が調達され、検査項目・件数が増加するなどの診断能力の向上のほか、対象施設であるビシュケク3病院を頂点としたキルギス全体の医療体制が整備されることにより、小児医療サービスの向上が期待される。
(参考)キルギスは、中央アジアに位置し、人口は約490万人、一人当たりGNI(国民総所得)は290ドルの国である。