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パキスタンの「ポリオ撲滅計画」のためのユニセフに対する無償資金協力について

平成15年12月18日

  1. わが国政府は、パキスタン・イスラム共和国政府の「ポリオ撲滅計画」の実施に資することを目的として、ユニセフ(国際連合児童基金)に対し、10億8,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が12月18日(木)、イスラマバードにおいて、わが方渋谷實在パキスタン大使と先方オマル・アブディ駐パキスタン・ユニセフ代表(Mr. Omar Abdi, Representative UNICEF Pakistan)との間で行われた。

  2. パキスタン政府は、ユニセフの協力の下、1994年より毎年継続的にポリオワクチンの全国一斉投与(NID:National Immunization Days)を実施し、ポリオ撲滅に向けて取り組んできている。この結果、ポリオの報告例は1993年の1,803件から2002年の90件へと年々減少してきているが、依然としてその数は世界的に見ても多い。このため、ユニセフは、パキスタンにおけるポリオ撲滅の早期実現に向け一層積極的な取り組みが重要であるとして、今後、さらにNIDを強化することを指導している。しかしながら、パキスタンの財政難により、自国だけでNID実施に必要となる多量のワクチンを確保することが困難となっている。
     このような状況の下、パキスタン政府およびユニセフは「ポリオ撲滅計画」を策定し、この計画の実施のためのポリオワクチンの購入に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

  3. この計画の実施により、パキスタン全土の5歳以下の乳幼児約3,800万人に対するポリオワクチン投与が可能となる。

  4. なお、今回の協力は、わが国が平成13年11月に発表した、貧困削減等の分野を中心とした3億ドルの対パキスタン経済支援の一環として実施されるものである。

    (参考)パキスタン・イスラム共和国は、南西アジアに位置し、人口1億4,400万人、国民1人あたりのGNP(国民総生産)は約450ドルである。
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