
トルコのアナトリア文明博物館に対する文化無償協力について
平成15年12月17日
- わが国政府は、トルコ共和国政府に対し、アナトリア文明博物館が研究および視聴覚機材を購入するため(the supply of research and audio-visual equipment to the Museum of Anatolian Civilizations)、3,340万円を限度とする額の文化無償協力を行うこととし、このための書簡の交換が12月17日(水)、東京(飯倉公館)において、わが方川口順子外務大臣と先方アブドゥッラー・ギュル副首相兼外務大臣(Mr. Abdullah Gu'l, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Republic of Turkey)の間で行われた。
- アナトリア文明博物館は、トルコ国内の考古学出土物の調査・保存・修復を行う最大拠点として、貴重な遺物の調査活動等を記録にとどめると共に、その研究成果を展示し、一般市民への啓蒙活動を行う等、同国における文化遺産の保護・振興に大きな役割を果たしている。また、同博物館は、わが国の(財)中近東文化センターがトルコのカマン・カレホユック遺跡の調査・修復等のために同国に設立したアナトリア考古学研究所と協力関係にあるのみならず、国際交流基金より文化遺産保存専門家が派遣された実績を有する等、わが国と緊密な協力関係にある。しかしながら、トルコの遺跡は国内に無数に広がっており、各遺跡への活動を十分に行っていくために必要な機材の拡充が急務となっているが、同国の厳しい経済情勢の下、新規機材の購入は困難な状況となっている。
このような状況の下、トルコ共和国政府は、アナトリア文明博物館が研究および視聴覚機材を購入するために必要な資金につき、わが国政府に対して文化無償協力を要請してきたものである。